Siamo gatti cremonesi ♪

ヴァイオリンの聖地クレモーナで弦楽器製作をしています。日々の生活を綴ります。

カテゴリ: L'archetteria(弓製作&職人)

ビエッラの写真は、容量が大きすぎてアップロードが問題続きなので、これまでにします。。。

今日は、弓の授業でした。9月からは、マエストロ=エミーリオ・ズラヴィエーロのご指導の下、作業をしています。私は、今までに弓について何もやって来ませんでしたので、初歩的なことを集中して教えていただいております。先日までは、ひたすら毛の張替えをしていました。自分でも向上していくのが分かるので、楽しいです。

今日は昨日の続きで、スカルペッタという部分の交換作業をしました。

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新しいスカルペッタを貼り付け、形を作ったので、モルターザという部分にナイフでグルグルしながら穴をあけます。

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ベダーノという小さな平のみのような道具で、モルターザを仕上げていきます。

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両サイドはこんな感じ。今回、この作業は2回目(マエストロ・ズラヴィエーロとは初)でしたが、そのわりに良く出来てるみたいです。よかったよかった。クラスメイトのほとんどが、過去に学校やコースで弓をやっている人たちなので、初心者の私は、いつもプレッシャーを感じていますが、こういう作業は、楽器作りにも共通する部分があるので、楽しいです。

それにしても弓は小さいし、素材も扱いにくいものばかりなので、指先に小さな傷が絶えません。。。刃物は切れないと仕事にならないので良く研ぐのですが、そうするとちょっと角に触れただけで、すぐに指を切ってしまいます。。。いろいろ工夫が必要です。そのうちマエストロのような頑丈な手に、、、なりたくない、かな。一応、職人といえども女心はあります

 先日、試したマエストロ・ナロスの松脂。とてもいい感じでした。音の出方もはっきり出て、音は暖かいです。弾き心地も良いです。→毛も張り替えたばかりだから余計に良いですが。おすすめです[黒ハート]
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 先日、弓の張替えと皮の張替えにマエストロ・アルケッターイオ=Narros Jean Alexandre の工房へお邪魔しました。運の良いことに、仕事は終わっておらず、作業工程を見させていただきました!私は弓に関しては、知識ほぼゼロなので、ただただマエストロの作業の早さに驚くばかりでした。道具もリウテリアとは違う物が作業台の上に沢山ならんでいて興味深かったです。弓製作には沢山の種類の道具が必要だと実感しました。
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 出来上がって、今、クレモーナにある夜間の弓の学校に通っている友人に見せたところ、やはりいい仕事をしているとのこと。私が見ないところのに注目していたので、さすがだなぁと思いました。私も少しは弓について勉強しないとです。

 早速、先日張り替えたばかりの弓に、マエストロからプレゼントしていただいた松脂[黒ハート](マエストロ・ナロス特製)をつけ、弾いてみました!弾き心地抜群でした。音も、はっきり出る上に柔らかい!この松脂もいい感じです。残念なのは、私の使っている弓、日本ではそれなりに高かったけど、こちらでの評価は[バッド(下向き矢印)]、いつか良い弓を使いたいです。
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 最近の工房での作業、引き続きインネスト[ぴかぴか(新しい)]をやっています。以前の悪い修理のせいで、ガナーシェと呼ばれる部分が足りないので、つじつまを合わせるのに苦労したけど、なかなか楽しいです。修理もやり始めると魅力的です。人生の時間がいくらあっても足りないです。修理も弓もやり始めたら楽しいし、もっと極めたくなってしまうと思います。でも、ヴァイオリン製作をやるだけでも一生やってもまだやり足りないのだろうなとも思います。

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